モンブラン Montblancの歴史について

モンブラン (Montblanc) はスイスの装飾品コングロマリットリシュモングループが所有する筆記具ブランドである。

ドイツを起源とした筆記具メーカーとしてのモンブランはもはや存在しておらず、リシュモングループが所有するブランドのひとつとなっている。 買収される前のモンブランは長年、高品質な筆記具をつくり続けてきたが、リシュモングループに買収されて以来腕時計フレグランス、革製品など多角化にのり出した結果、2013年度の売上高の6割弱は腕時計、フレグランス、革製品などが占めており、筆記具は非中核ビジネスという位置づけとなっている

製品には、アルプス最高峰モンブランの頂きを覆う雪をイメージした、白い星型のマーク(「ホワイトスター」)が付くことで有名。代表的製品であるマイスターシュテュックのペン先にはモンブラン山の標高である「4810」が刻まれている。

歴史

ドイツ・ハンブルクの文具商と銀行家、ベルリンのエンジニアらが万年筆を製作した1906年を創業年とし、シンプロ・フィラー・ペン社を設立。1910年にモンブランの商品名が誕生し、社名に冠されたのは1934年のこととなる。1924年には「マイスターシュテュック」が製造され大ヒット。第二次世界大戦後の復興も迅速に行われ、1950年代には逸品の数々を産出。万年筆といえばモンブラン、と誰もが思い浮かべ手にすることを望む不動のブランドネームを確立した。

一世を風靡した名品の数々

モンブランの歴史は筆記具の盛衰を反映している。マイスターシュテュック149が大ヒットした1950年代には黄金期を迎える。ボールペンが台頭する70~80年代には低迷するが、90年代には高級筆記具ブランドとして再生した。

  • 1906年 – ハンブルク文房具店の主人と銀行家アルフレッド・ネヘミアス、ベルリンドイツ人エンジニアの3人によって万年筆の製造が開始されたことから始まる。創業当初の社名は「シンプロ・フィラーペン・カンパニー」。
  • 1908年 SIMPLO FILLER PEN Co.(シンプロ フィラーペン カンパニー)として法人化。ハンブルクに本社を置く。
    1909年安全性を高めた万年筆、ルージュ・エ・ノワール発売。「モンブラン」の名が確立する。
    1910年 「モンブラン」を商標登録。以後全ての筆記具に用いる。改良版万年筆「モンブラン」の白いキャップトップがホワイトスターの前身となる。
    1913年 ホワイトスターとブランドロゴを商標登録。以後全ての筆記具に用いるようになる。
  • 1924年 – モンブランの代表傑作ともいえるマイスターシュテュックが発表される。
  • 1934年 – ブランドイメージとしてロゴにも使用していたアルプス最高峰、モンブランの名前を取り入れる形で社名を変更。「モンブラン・シンプロ・GMBH」となる。
  • 1980年代 – ダンヒルに買収される。
  • 1992年 – モンブラン文化財団を設立し、モンブラン国際文化賞の授与を開始。
  • 1993年 – ダンヒルがリシュモングループに買収され、リシュモンの傘下となる。
  • 2006年 – 創業100周年を記念して、ダイヤモンドのホワイトスターをあしらい、モンブラン産花崗岩をキャップに使用したアニヴァーサリーエディションのマイスターシュテュックなどを発表した。
  • 2014年 マイスターシュテュック90周年。90周年のデザインを施した特別モデルを多数発売する。

 

趣味の文具箱 42号

今回の特集で特に面白かったのが世界に誇る、日本の3大万年筆メーカーのパイロット、プラチナ万年筆、セーラー万年筆の歴史から製品ラインナップ。あとは、地方の文房具店巡りですね。
私は、個人的には、万年筆を収集よりもペンショーやいろいろなイベントに行って、そこでの人との交流が大好きです。
地方の文具店はまた東京の大型の店と違い味があり、ぜひ日本に帰国した時には、行ってみたいと思います。