完成までにいろいろと問題があった映画ベスト10



世の中には、アレハンドロ・ホドロフスキー監督の『DUNE』のように、映画自体が“お蔵入り”になってしまうケースもあります。今回は、一歩間違えば日の目を見ることがなかったかもしれない、完成までにいろいろと問題があった映画ベスト(ワースト)10を選んでみました。

『複製された男』と2度見したい映画



もうひとりの自分の謎に迫るミステリー映画『複製された男』は、1度見ただけじゃわからない。もう1回見たくなるという刺激的なミステリーです。その『複製された男』をトップに『ユージュアル・サスペクツ』『シックス・センス』など、2度見したくなる映画をピックアップしてみました!

最低映画を決める”ラジー賞”受賞作のここがヤバい! [映画]



アカデミー賞の前日に、こっそりと“今年最低の映画”を決める「ラジー賞」が発表されています。本日は歴代のラジー賞受賞作から個人的に「ヤバい!」と感じる映画をピックアップし、そのベスト5を決めてみました。「ムービー43」「ショーガール」「キャットウーマン」「バトルフィールド・アース」そして栄えある(!?)一位をご紹介します。

あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いします。

喪中のため、年賀状を失礼させていただきましたが、引き続き札幌におります。

元旦は、家族で、新年の恒例行事に参加し、その後、夕方6時から友人のHさんと奥様と私たち夫婦でしゃぶしゃぶをして食事をしました。とても楽しい時間を過ごしましたが、Hさんのお別れ会ということで寂しい感じがしました。

帰りの車を見送るときにその車でいろいろ遊びに行ったのを思い出しました。

その後、映画の日であることをおもいだし、リドリー・スコット監督最新作、レオナルド・ディカプリオ&ラッセル・クロウ主演の「ワールドオブライズ」を見てきました。名匠リドリー・スコット監督が冷酷非情なスパイの世界をリアルかつスリリングに描き上げたサスペンスードラマ。嘘と真実の狭間で命を賭けて奔走する男たちをレオナルド・ディカプリオとラッセルークロウが熱演しています。

まずは、冒頭のナレーションが意味深。
圧倒的な兵力と科学技術、情報網を投入しても文明国はテロに勝てないというのです。その理由に、彼らの口コミネットワークの方が文明国のIT情報網に 勝っており、決して彼らを補足できないこと。そして、彼らは常に犠牲者を誇りとしているけれど、文明国は例え少数でも犠牲者が続くことに耐えきれず、世論 の厭戦気分による反戦運動に押し流され、撤退することになる。従って、世界はテロリストが勝利することになるだろうと予言するのです。
日本人は、平和ボケしています。けれども異教徒に対するテロは、日本も例外ではないことを本作でははっきり示しています。ただ単に反戦と叫んでいていいのでしょうか?
映画を楽しむだけでなく、テロと戦う意義について本作で改めて認識させられました。
さて本作もスリル感満点のスパイ映画です。それは、顔を隠し身分を偽って、嘘と真実の狭間で命を賭ける孤独な男たちの独断場。そのスリリングな世界は昔 から変わらぬ映画の人気アイテムでした。スパイ映画は、冷戦を背景にし、ヨーロッパを舞台にものが主流でした。しかし21世紀の幕開けとともに、新たなス パイ戦として中東、対テロ戦争を舞台にした作品がメインに変わってきています。

本作でも中東を舞台にCIAの超ハイテク追跡作戦と、まるで数世紀も戻ったかのような原始的な連絡網を使うテロリストたちの対決を対照的に描いていきます。

キーワードは、3つのウソ。
まず「嘘を使う男」。
ホフマンはCIA中近東局の主任。本部や自宅からパソコンと携帯電話を通して各地の工作員に指示を出すお気軽な身分。時にはフェリスにも秘密で独自の作戦を実行してしまう喰えぬ奴なんです。
そのためフェリスが窮地に陥ることも多々ありました。現場の感情や犠牲には無関心で、裏切りも嘘も作戦のひとつと割り切り、遠隔操作でスパイ・ゲームを仕掛ける戦略家です。
次に「嘘に翻弄される男」。
フェリスはCIA中近東局所属の現地工作員。アラビア語を話し、アラブの文化や習慣を理解しています。そして常に約束を守り信頼を築こうと努力している のです。作戦 =が失敗して犠牲者が出たり、嘘をつく結果になると罪悪感にさいなまれる誠実な男でした。ホフマンの嘘に悩まされ、下記のハニの作戦に翻弄 され、常に命の危険にさらされています。ただホフマンにやられっぱなしではありません。彼もまた巧妙に嘘を使って作戦を遂行します。
この2人の置かれた状況が全く対照的なのが興味深いところ。

そして「嘘を許さない男」。
ハニはヨルダン情報局のトップ。王族の一人で国王に次ぐ権力を持ちます。クールで優雅、逆らう者を許さない断固とした強さみせます。嘘を嫌い、フェリス にも作戦に協力する代わり絶対に嘘をつかないと約束させるのです。独自の人心掌握術でテロ組織に接近。深謀遠慮とはこの人のためにある言葉といっていいで しょう。
しかしこの男の存在こそ、リドリー監督の放った最大の嘘。そのホフマン以上に喰えねぇ役回りぶりは、ラストでギャフンと分かりますぞ。
ホフマンvsフェリス、フェリスvsハニの構図を通じて、リドリー監督は欧米の価値観とアラブの価値観の違いを浮き彫りにさせていきます。

彼らのターゲットは共にヨーロッパ各地で自爆テロを繰り返す組織の首謀者アル・サリームを逮捕すること。しかし携帯電話やコンピューターなどを一切使わ ないサリームを、CIAが張り巡らした最新の追跡装置の網には全く引っかかりません。フェリスはCIAらしいハイテクで大嘘の罠を仕掛け、ハニはローテク でアラブ流の網を張っていきます。 さて誰がどんな方法で、サリームを捕まえるのか、しかしサリームに肉薄したフェリスは、情報提供者の裏切りに会い、サ リームたちに捕まってしまいます。
ここでの拷問ジーンはすさまじいほどリアル。このシーンの撮影後ディカプリオは3日間も寝込んでしまったそうです。
「ティパーテッド」のウィリアムーモナハンの手による脚本は最後まで真相を掴ませず緊張感を持続させました。3千メートル上空からの無人飛行機プレデターによる空撮画像を再現したリドリーの演出がスリリングでした。
あと冒頭からの爆弾が炸裂する戦闘シーンや、ビル一つが吹っ飛ぶテロシーンは迫力満天。

しかし惜しむらくは、エンディングの詰めが甘いこと。これは前作『アメリカン・ギャングスター』も同様でした。前作見ている人なら、この感覚がわかるでしょう。
もう少し、フェリスを治療する現地の看護婦アイシャとのラブシーンがあってもよかったと思います。